子猫@R

ケータイ小説のサスペンスと言ったら、生き残り、バトルロワイヤル系が多いが本作は騙し合いの頭脳戦で変にチート過ぎない(ただし登場人物のうち三人は天才かもしれない)、身近で弱く影のある人々による戦いである!登場人物に前半の一人一人による一人称語りが印象深いです。←前文とは裏腹にこの騙し合いの参加者に小学生と犬がいたのは驚きましたが(汗) 読んでてふと思った事が、「何でSCM作ったんだろう?」と個人的に思いこのように予想してました。 1・(獰猛、狂暴な)動物調教の為 2・本編のツバキのようにしょうもないユートピア計画の為に制作された。 3・犯罪者の再犯防止の為(犯罪者を負かせ、再犯防止の命令をさせる。映画「時計じかけのオレンジ」のような) もし3だったら、再犯防止になるが一歩間違えたら…ドラマ「ケイゾク」のサイコパス、朝倉を産み出しかねない(まさに本作の急展開で見た通りだろう)。ツバキは、(例えが失礼かもしれないが)あの死神のノートで犯罪者を大量殺人した若き天才か石仮面を作った究極生命体といい勝負に天才であったが愚か者だった。ツバキは他人の自由と未来を奪い、挙げ句、善をがた落ちさせ、我慢の檻を壊し“欲”という名の魔物を放した愚か者だろう。(最後の最後より)いつかカルト教団か政府に悪用しかねない…。 最後に本当の主人公かもしれない“シンちゃん”は、どんな状況でも戦い抜こうとする生き様で人間味のあるいいキャラでした。シンちゃんの父親が最後に残した言葉は、アレを設計したとは思えないぐらい素晴らし人だったんじゃないかと思いました。 SCMが現実世界に生まれて欲しくないものだ。この作品完結後、人を支配しようとした洒落にならない事件が起きてふと思いました。SCM無くても外道極まりない事をする。人間は今でも充分汚い気がします。 この作者の作品のキャラクターでシンちゃんや大和様みたいにしぶとく生きて、美しい女性や美しくなった愚か姫みたいに真の人間のあり方を見つめて欲しいものだ。
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