これは『愛』の物語
拝読させて頂きました。 読了後のこの感覚は、子どもの頃に父親が持っていた手塚治虫さんの『火の鳥』を読んだ時の感覚に近いです。 主人公誠。 複雑かつ悲惨な生い立ちの彼を物理的にも精神的にも一貫して救ったのは、一番最初にお母様が全身全霊命をかけて彼にかけた唯一無二の『無償の母の愛』の護りの魔法だと思います。 それがあったから、彼の心の器には美琴の愛がちゃんと溜められた。小百合に、豪鬼に、仁に、そして茜。。自分を裏切った美琴にまで。他者に惜しみない愛を注ぐ事が出来た。 人とは、誰かを愛さないと生きられない生き物なのだと思います。そしてその根幹には母親のように絶対的な赦しの存在からの無償の愛が不可欠…… 誰に対しても、『お母さんの愛』を発揮した誠。 そうする事で、彼の中の『母』は永遠に生きている。 そして、その『誠の母』は誠がありったけの愛を注いだ他者の中にも脈々と受け継がれて生きて繋がっているのを感じます。 一番大切な『安全基地』としての母親の愛情の重要性と無二の尊さが、誠という一人の人生を通じ、巡る絆、因縁など複数の深い人間に根差したテーマが個人の成長の中で緻密に描き込んであり、一言で言うと『愛と魂と輪廻の物語』 魂になってから幼少の誠とお母様がやっと一緒になるシーンの二人の邂逅は胸が潰れるような切なさがあります… 『誠心誠意』という名前が温かく素朴で、作者様のお人柄が反映されているように思えました。 君ちゃん様、素敵な優しく深い『愛の物語』を有難うございました。
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読了ありがとうございます。 あまりに素晴らしい感想に、圧巻されました。 表面だけを読むなら残酷で暗い話とも言えるのですが、仰る通り、様々な人のテーマを取り入れた作品になっております。  文章力足らずで、伝わらない事もあるはずにも関わらず、最後まで読み解いて頂き、感謝の極みでございます。  色んな形の愛をこの作品に込めたつもりでしたが、拾っていただきありがとうございます。  本編とは全く異なる雰囲気ですが、私はこの作品がとても好きです。  少しでも好きになっていただけたら、本当に嬉しく思います。
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