信頼し合い、必要とし合う二人に絆を感じる物語
【物語は】 ”気”で満たされた世界。 そして気とは何であるのか、その説明から始まっている。 この世界では”気”というものがとても大切であり、人を含める生き物はそれを利用することができるのだ。この物語は、人間と魔物が存在する世界で、魔法使いとして生きる少女の旅を描いている。その旅の目的とは一体なんだろうか? 【登場人物の魅力】 魔法使いである主人公は少し心配になってしまう部分もあるが、性格が素直であり、一所懸命な印象がある。そして彼女と一緒に旅をしている男の子は、しっかり者で現実主義。性格や気質などのバランスの良い二人であると感じた。 何故、二人だけで旅をしているのか。 その理由はとてもシンプルだ。 だが、まだ何か謎があるようにも感じてしまう。 主人公はこの世界では、忌み子と呼ばれる存在。話しを読み進めていくと、昔よりは扱いが随分マシではあるが、完全に差別がないわけではない。 しかし主人公は一緒に旅をするフレッドのお陰なのか、とても明るく見える。調合をする日と普段の時の、寝起きの良さが違うなど、魔法が大好きだということが分かりやすく、可愛らしい性格だと感じた。彼女はきっと、表に出さないだけで、何かを抱えているに違いないとも思う。 この物語の面白さの一つに、主人公の優秀さがある。一見ふわっとしているように見える部分もあるが、魔法使いとしてはかなり優秀。 旅を続けるためには、宿代や食事代などを稼げなければならない。当然のことだが、その能力があるからこそ、子供二人だけで旅が続けられるのだと納得がいく。実際どのように稼いでいるのかも丁寧に描かれており、その内容からは納得する部分が多い。 【世界観・舞台・物語の魅力】 この物語は優しい世界でもあるが、混沌としている部分も当然ある。子供二人で旅をしている主人公たちにとっては、危険がつきもの。 そんな中、情報を集めつつ旅をしているようだ。 一話の前後編では、どんな風に旅を続けているのか。また、この世界でのエチケットなども知ることが出来る。この物語の設定は、とても面白い。 調合の部分では設定が細かく、説明文という形ではなく、主人公の行動描写などで作り方が明かされていく。 ある花の調合の場面を用いてどんな属性があるのか、どのような魔法がこの世界に存在するのかも、垣間見ることが出来る。 コメント欄に続く
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【差別とリアリティについて】 多様性や差別において見られる、リアリティと世界観の絶妙なバランス。これがとても素晴らしい。 忌み子とは恐らく、差別を受ける存在である。現実世界にも差別は存在するが、全ての人間が差別的な意識を持って生きているわけではない。 この物語の中でも、主人公に対し暴言を吐く人物はいる。しかし一方で、彼女の実力を認め、他の人に紹介をしてくれるような人物もいるのだ。 人間は自分に害がなければ、差別意識が前面に出ることはない。害と言っても一概に、何かをされるとは限らないが。 そういう部分において、この物語に出てくる人物たちは、とてもナチュラルであり、人間らしいと感じた。 【この
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レビュー頂き、ありがとうございます。 必要とし合う二人の絆、という表現にぐっときました。ここを伝えたいな、こういう風に魅力が伝わればいいな、と思っていたところを分かりやすく纏めてくださっていて、とても嬉しいです。
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