三石成

臨場感からの開放
本作は、大きく色の違う前半と後半に分かれる。 前半は戦時中の人々、街の様子から、時代の空気、主人公を取り巻く人間関係が描かれる。 その時代の空気を担うしっかりとした文章力で紡がれる景色は、筆者が本当にその時代を目にしてきたかのような臨場感に満ちており、そこで起こる事件に胸を締め付けられる。 転じて、後半になるとこの作品独自の色というものが強く出てくる。 どこか現実離れしていくその描写は、前半で築いてきた臨場感とリアル感の上に立っており、フィクションとしての作品を完成させていく。 読みながら、幾度も目頭が熱くなる場面がある。 前半があってこその後半であり、後半があるからこその本作である。
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三石さん!! 三石さんの大ファンの私、読んで頂けただけでもすごく光栄なのに、レビューまで……!言い表せないくらい幸せですっっ……! 何者でもない私が、こんなに凄い書評を頂いてしまっていいのでしょうか😭😭😭 前半も後半も褒めてくださりありがとうございます! 毛色が変わってしまう所は人を選ぶでしょうし自信がなかったのですが、深く分析しつつ肯定して頂けて……物凄く嬉しいです😭 三石さんのお言葉、ずっと宝物にします!本当に本当にありがとうございます!!
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