todaka

「誰もルールを覚えたくない」  これは知人のゲームデザイナーの言葉だけど、痛い真実を突いている。  新しいゲームで遊ぶには、ユーザーはそのゲームのルールを覚えなければいけない。囲碁将棋、対戦格闘、RPG、なんでもそう。  身もふたもない話をするとルールを覚えるのは「面倒くさい」  だから、覚えることが少なくて済む「続編」「ヒット作の類似品」のゲームを作った方が、メーカーは安心して商売ができるのだ。  物語も同じことがいえる。  新しい物語を読むとき、読者は登場人物や背景設定を覚えなくてはいけない。現代が舞台ならともかく、SFやファンタジーだと背景設定の理解が非常に面倒だ。  映像で説明を補える漫画や映画なら、まだユーザーの負担は少ない。  しかし、小説だと?  活字を読んで、その意味を脳内で再構築する……という面倒なことを続けないと、登場人物や背景を理解できない。  最後まで読んでみたら実はつまらない話だった、というリスクもある。  だから、ユーザーとしては、設定も登場人物も、過去にあった有名なゲームや漫画でよく見る類型的(テンプレート的)なものにして、説明を省き、最初のページで即座に面白い展開になってくれる話が読みやすい。  そして作者としても、自作を読んで欲しければ、そういうテンプレートを利用した作品にオリジナル要素を入れていくのが無難だろう。  ……しかし、問題もある。  テンプレート作品は、読まれやすい代わりに、忘れられやすい。その作品に唯一という要素がないので、類似作の海に埋もれてしまう。  あえて、テンプレートを利用せずに無人の荒野を開拓し、自分だけの市場を打ち立てるというのも、作家の夢だろう。  リスクを避けるのも、選ぶのも、作家次第。あなたはどちらを選ぶだろうか?
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はじめまして。私は圧倒的に後者です。理由は他人と同じが嫌いだから。 人と違うことや、様々な色を取り入れて、自分らしさを持つことは書くことだけに限らず、生きていく上でも大切なことだと思ってます。 ちなみに…… ・タイトルは中身を詰め込んだ長いタイトルにはしない ・流行は書かない(具体的に言うと異世界転生全般、恋愛ものなら社長、御曹司、令嬢、オフィスラブ) ・イラストは表紙にしない この3つを書く上での私の中のルールにしてます。
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自分にしかない武器で、無人の荒野を切り開く開拓者になりたい。これは、多くの創作者にとっての夢ですね。私も共感する部分が多いです。 ただ、私の経験上、そうした創作は非常な困難にぶつかることになります。編集者の中には、流行を追うこと「しか」考えていない人というのも現実に存在して、そうした人と仕事をすることになると、嫌でも妥協するしかありません。その一方で、流行しているものを上手にアレンジして自分流に料理できれば、誰にも文句を言われず、自分らしさも失わずに済みます。先人を見ると、やはり自分の上司やスポンサーや読者の要求を上手に捌ける人が大成するのも事実であるようです。 私も昨今の「50文字くらいある
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