おしまいとの「キワ」で生きる、停滞する彼らの危ういお話。
この作品は間違いなく良作!!!!面白い!!!好き!!!巧い!!!エモエモのエモ!!!ついでに性癖!!!と堂々と人にお薦めしたいくらい好きなのですが、言葉にして魅力を伝えるのが大変難しい作品でもあり、読了後暫く感想が書けないでおりました。 もし、レビューとしてここを読んでくださる方がおられたら、是非何の先入観も持たずにとにかく作品を読んで、ご自身で感じてみてほしいと思います。 作者さまの作品にはいつも独特の空気感が漂っています。そして、台詞一つとっても、キャラクター一人とっても、とにかく刺さる人にはエグい程刺さる、尖った魅力があるようです。ただ、何よりも作者さまの作品を魅力的にしているのは、尖っていて危うい人物の危うい物語であっても、どこか根底が優しくて救いを感じさせる点じゃないかと思います。 本作においても、すぐにその空気に引き込まれますが、何よりどのシーンを取っても絵になるんだなぁ……絵と言えば、表紙のイラストも最高に好きです。良いよね…… 二人のキャラクター、関係性に好きを連呼しながら読み進めると、最後の最後で見事にやられてしまいます。あ!と思って読み返し、あの描写は伏線だったのかと驚きました。短編ながらストーリー展開が巧みです。流石としか言えません。 最後のやりとり、雑賀くんの台詞最高すぎませんかねぇ…?ブロマンス好きの方にもお勧めだから見て…BLじゃなくてブロマンスってところが余計にいいんですよ(熱弁) 作者さまはこの二人を「停滞する」と表現しておられました。物凄く納得してしまいました。そうした言葉選びができるセンスにも、改めて惚れ直してしまう作品でした。 私の感じたところでは、彼らは絶望しきってもいないけれど救われることも無い。ただ、その「救われない」ことこそが救いになっているのだなと感じました。伝わってくれ。 なんか言葉にできないとか言って長く書いてしまった… 長文の上乱文失礼いたしました。次回作も期待しております!
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