紙の本で再読したい!巧みな推理と魅力的な探偵たちによる至高の推理小説
夢中になってページを捲りました。申し分ない良作でしたので、僭越ながら感想レビューを書かせていただきます。 自分語りで恐縮ですが、私はクリスティー信者なので、少々推理小説には五月蠅い性質でした。しかし、本作には花丸満点大満足で、トリックも巧みならキャラクターは魅力的、描写も上手いし、伏線回収の鮮やかさには脱帽しました。 あらすじの時点でワクワクします。曰くつきの洋館!集められた探偵たち!てっきり探偵たちへの挑戦状で、さぞ鼻持ちならない頭脳戦が繰り広げられるのかと思ったら、そうではないのです。むしろ、彼らは捕食される側です。読者は彼らと同じ目線で恐怖し、戸惑い翻弄されることになります。 探偵8人は普通の人です。しかも、リアルな人間であり、かつキャラクターも立っているという、魅力的な人物像ばかりです。佐村さんと倉内さんと和泉さんが好きです← 円&佐村コンビの良さよ……! 良質な長編ミステリの条件の1つは、登場人物の心理描写並びに心理分析だと思います。ドラマ性がぐっと増すからです。一人一人に秘められたものがあり、その人間性がキーにもなっている点で、本作は良作だと確信しました。 そもそも謎の手紙から物語は始まりますが、最初の事件を目にするまでにはそれなりのページを費やします。ですが、その一つ一つのエピソードも人物像が浮き彫りになって面白いので、サクサク読めてしまいます。で、サクサク読み過ぎると綿密に張られた伏線に気付かないで、あとでどんでん返しを食わされるという訳です(ノД`)・゜・。 できるだけ見落とすまいと意識して読んでいたにも関わらず、そんなことまで伏線だったのか!と驚かされました。ついでに私の推理はハズレでした☆← 作者さまの文章力も素晴らしいので、ほの暗くおどろおどろしく、ゾッとさせる空気も見事に読者を虜にしていると思います。光景がね、目に浮かぶんですよ…あんま見たくないものもくっきり浮かぶのよ…(褒め言葉です) 長く書きすぎた上に好きが溢れて乱文になってしまいました。お見苦しいものを、すみません(´ー`) こんなに面白い作品を読ませてくださった作者さまに感謝です。ていうか、これお金払わなくてええんか……?紙の本まだ……? 他の作品も楽しませていただきます。素晴らしい作品をありがとうございました!
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