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凛りん
りかりー
2021/7/7 19:16
凛りんさん、お星さま応援ありがとうございます。 お礼にミニ話をプレゼント! 『七夕の夜に』 『5年後の夜に、この場所で』 そう約束したのは高校2年の夏。 七夕まつりの夜に、浴衣姿の君とふたり高台から天の川を見上げていた。 淡い恋心。 君を忘れられないまま、俺は大学4年になった。 ※※※ 「ねえ、流星。花絵たちが今夜の七夕まつり一緒に行かないかって」 ぼんやりと空を眺め、名前を呼ばれて振り返った。 「行かない」 「もう!そんな冷たい態度だったらいつまで経っても彼女できないからね!」 そう言って、幼馴染みは頬を膨らませた。 5年前の俺はメガネにボサボサ頭の根暗野郎だった。 中身は5年前と変わってないのに、コンタクトにした途端に周りの態度が変わった。 「別にいい。モテたいとも思わないし」 答えた俺に呆れ顔して幼馴染みは去っていった。 ※※※ 『流星くんは、みんなにも花にも優しいのわたし知ってるよ』 「優しくない。俺は」 『ううん、優しいよ。花壇で踏まれて折れた花を支えつけてあげてたでしょう?』 君の素直な声、笑顔も真っ直ぐで、俺の心にいつの間にか花のように咲いていた。 高校に入ってから同じクラスになった君。 誰にでも好かれる君はいつもみんなの輪の中にいた。 『わたしね、もうすぐみんなとお別れしなきゃならないんだ』 どうして? 『病気なの。この小さな町じゃ治療できないから引っ越すって』 病気……? 君は膝を抱えて小さく震えてた。 それを君は正直に打ち明けてくれた。 「いつ……?」 『七夕まつりの後に。……わたしみんなと離れたくないのに』 ポロポロとこぼれる涙が、君を引き寄せた俺を濡らした。 七夕まつりの夜が君に会える最後だと知った。 言わずにはいられなかった。 「七夕まつり、俺と一緒に行こう」 ※※※ 提灯の灯りの下、藍染め牡丹の浴衣の君はとても可愛いかった。 口下手で何も言えないでいる俺に君はくすくす笑った。 『よかった。似合ってるんだ』 出店を覗き、ふたりで食べ歩く。 いつの間にか手を繋いで、出店を抜けて街を見下ろす高台まで来てた。 花火がふたりが過ごす最後の時間。 赤や黄色の大輪の花が散ってく中で、生まれて初めてのキスをした。 『5年後、この場所で』 あれから5年。 君は一度もこの街に姿を現さなかった───
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凛りん
2021/7/8 9:03
りかりーさん、ありがとうございます。 七夕にピッタリのお話。5年たって、何かが起きそうな予感が。想像しちゃいます(笑)
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りかりー