鷹取 はるな

真白きコウモリが在るのならば
(以下、エピソードタイトル「コウモリ拾いました」までを読んでの感想となります) 『よき時代』と称されるベル・エポックのパリの街で、とある画家の卵がヴァンパイアと出逢う・・・・・・ こうあらすじを記すと、いかにもゴシックホラーの薫り漂う淫靡なお話かと思いきや(実は期待しました)――、全く外れました。 うれしい裏切りでした。 いや、こちらが勝手に想像していただけなのですが。 コウモリ姿も愛らしいヴァンパイアのミカエルことミカは、人?の姿でもまさに天使の如き美しさです 画家の卵のテオことテオドールの、素描をする手が止まらなくなるのも納得です。 中身も、性格も又無邪気で可愛いらしいです。 スイスイと軽快に走るテオの絵筆の如き描写のおかげで、とても素直にお話の中へと惹き込まれてしまいました。 ミカはテオのミューズとなり得るのか、それとも――。 その点がこれから大いに気になります。

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