船木千滉

今年も8月に入った。五輪も熱いが、コロナも激暑も更に酷くなっている。 それでも用で外へ出るが、帽子を被ってても、ついつい下を向いてしまう。 そんな時、アスファルトの路面には必ず、蝉あるいは干からびた蚓の亡骸。 体を引く歩行から蚓と書くらしいが、その死に様は蝉とは随分違うらしい。 土から出て生き切った蝉とは違い、蚓は苦しくて出たら戻れなくなり死ぬ。 いずれも生の営みにて、せめて干からびた蚓は粉となって空を舞えと祈る。 今年も6月の夏至を皮切りに、既に北半球は夏から秋、そして冬へ向かう。 今週土曜の立秋を境に、暑中は残暑見舞いと変わり、季節は確実に移ろう。 暑さ寒さも彼岸まで、骸か粉かはともかく、今この時を精一杯生きようか。 船木
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