鷹取 はるな

斜め上の、その又上で待ち構えているのは――。
(以下、1~6Pまでを読んだ感想となります) あらすじには「自分の趣味ではない」と記されておりますが、タイトル通りな危険な甘美さ、帯フレーズの魅惑的な余韻、――そして極め付きは、アダルトさと華やかとを兼ね備えたバーテンダーと花屋の店員という登場人物たちの職業。 鉄壁の布陣です。 どこをどう取っても完璧、パーフェクトです。 めくるめく恋愛模様が繰り広げられる予感しか致しません。 俄然、バーテンダーの和真が勤めるBARユトリカを訪れてみたくなりました。 是非とも、花屋の店員としてではなく客として修二が飲みに来ている時に狙いを定めて。 そんなことを考えながら読み進めていた私は、「歯が浮いてぞわぞわくる」どころか期待で「心が浮き立ってわくわく」していました。 しかし、程なく私の期待は無残にも打ち砕かれます。 なるほど・・・・・・斜め上展開とはこういうことか。 完全にしてやられました。 完敗です。 すぐさま、次は? 一体、次はどうなるの⁉ と、別の意味でわくわくし始めました。 二人のこれからは、――お話の結末は私の想像などまるで及ばないものになることでしょう。 それだけは予想出来ます。 けして恋愛模様を描くだけでは終わらない、そんな不穏さがBARユトリカに文章中に漂っていましたから。

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