ジャッキ-

(ニィー。ニャー) 信五を起こさないようにそっとドアを開けると、ちーが玄関先にちょこんと立っていた。 「ただいま。ちぃ。信五寝てるか?」 (ニャー。にゃ。) まるで寝てる。て返事をしてくれたように、ちーは駆け寄ってきて くれた。俺にも懐いてくれとる。 信五がちーを飼うて決めた時から、なんとか俺にも懐いてほしいから可愛がった甲斐があったわ。 信五がかわいいをやったら、俺らの子どもみたいなもんやからな。 「ただいま。ちー。 待ってな。先に信五の顔見てくるさかい。」 寝室にはいって、寝てる信五の顔みてたら、それだけで安心した。 やっぱり、信五がおらん仕事だと、いつもより気ぃ張ってるんやろうな。疲れるし。 いつも、どれだけ信五に支えてもらっとるか、わかる。 「おかえりぃ。遅かったな。」 じっと信五の寝顔を見ていたら、起きた信五に心配そうな顔された。 「疲れたやろ?おかえりぃ。」 信五に優しく手を握られて、 なんや泣きそうになってもうた。

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