横山采紅

───ぶっちゃけた話、俺の人生はごく普通のありふれた物になるんだろうなって思ってた。 別に今が退屈ってわけでもないし、刺激が欲しいなんて考えたこともない。正直、俺は今みたいな普通で平凡な人生が死ぬまで続いても苦に感じたりしなかっただろう。 でも、そうはいかなかった。 あの日、あんな目に合わなければ俺の人生は今まで通り普通で平凡で平穏に過ぎていたはずだ。 だけど、今は違うんだ。 「フィ~、今ので最後ね」 「お疲れ様ぁ、相変わらずド派手よねぇ美果《みか》ちゃんは」 「その分消費が激しいけど、やっぱり豪快で派手なのが一番よね。そういえば詠梨《えいり》は?」 「ここだ。逃げ出していた轟魔《ごうま》が三匹いたので仕留めてきた」 「さすがねぇ詠梨ちゃん」 「灯依《ひより》もご苦労だったな、いつも助けられているよ」 「私は『包容力』だけが取り柄だからねぇ。二人みたいに戦いには向かないしぃ、援護だけでもしっかりしなきゃねぇ」 「まっ、お互いに助け合ってるからこそ轟魔を蹴散らしてるんだし、いいチームワークよねあたしたち」 「フフフ、確かにそうねぇ」 「ああ。……ところで、彼はどこへ行った?」 「ここで~す…」 「まったくっ、あんたも少しくらい役に立ちなさいよね。仮にもあたしたちのチームメンバーなんだから」 「む、無茶言うな!俺はまだよくわかってねえんだぞ!?いきなり連れて来られてあんな化物相手に何しろってんだ!」 「情けないわねホント。ほら帰るわよ、帰ったらお風呂沸かしなさい雑用」 「あっ、私は甘い物が飲みた~い。雑用くん、ホットミルクお願いね~」 「私はまだ動き足りん。それらが終わったらサンドバッグよろしく」 「えええっ………ハァァ…」 俺、仲羽拓徒《なかばたくと》の人生はあの日から変わった。 なんで『男』の俺が、化物みたいな『女』たちと一緒にいなきゃいけなくなったのか。原因は、あの日起きた一つの出来事から始まったんだ───。 [現在鋭意準備中!どんな物語になるのでしょうか……こうご期待!!(?)]
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まさか、、、!?ザワザワ

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