りかりー

柘植さん、こんばんは! いつもたくさんの応援ありがとうございます。 お礼にミニ話をプレゼント!(*´∇`*) 『ドS上司に飼われました!』 「おまえの席はここだ。何か文句でもあるか?」 ないです。ないです。全然ないです。 ありますって言ったら、何をされるかわからないもの。 「たとえ、文句があったとしても変えるつもりはないがな」 口の端を上げて意地悪く嗤うのは、わたしが配属された先のイケメン課長、冴木徹。 すべての女子社員が狙っているほどの大物。 わたし(夢)は入社試験の時に、遅刻しそうになって慌てて飛び乗ったエレベーターで、上司を押し倒すというヘマをやらかした。 それも押し倒しただけじゃなく、くちびるが触れてしまったという……(悲しいかな、わたしのファーストキスの相手でもある) わたしの机。 なんたって冴木課長の真ん前に置かれた。 みんなの机は課長から少し離れたところにあって、左右に5人ずつ並んでるのに。 入社試験の面接官だったと、面接室で顔を合わせた時には絶望した。 絶対に落ちると思った。 それなのに、なぜか受かって今はここにいる。 ある意味、この状況も絶望だけど。 「おまえには俺のサポートとしてついてもらう。反論は許さない」 「あの、でもそれは」まずいんじゃ…… 「反論するなと言ったろう。早速だが出かける。ついてこい」 社内の研修期間を無事に終えて、配属された当日。 席に座らないうちに冴木課長が上着を持った。 今すぐなの?うそ! 「何してる。早く来い!」 みんなの憧れの冴木課長。 その課長がオロオロするわたしにこめかみに青筋を立てた。 「は、はいっ!」 慌てて冴木課長の背中をついていく。 と、ヒールが滑って、 「きゃあっ」 振り返った冴木課長の胸に飛び込んでしまった。 「おまえは、俺に何か恨みでもあるのか💢」 怒れる冴木課長のシャツには、わたしの淡い色のくちびるの跡がしっかりとついていた。 怖い冴木課長。怯えるわたし。 正社員1日目のわたしは、早くも冴木課長の怒りを買ってしまった。 「おまえ、いい度胸してるな」 目の据わった冴木課長がいた───
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