土佐屋治兵衛

プロット公開処刑30 続きです。 新作『オカ・エリ』のプロットを公開して作品内で描かれている自閉症スペクトラムについて、実際に障害を持つ皆さんを土佐屋が意図せずに愚弄や傷つけてはいないかを検証していただきたいと思います。 尚、これは宣伝では有りませんので最初からネタバレが有ります。 まだどこで掲載するかも決まっておりませんし、面白さを問うものではありません。本当です。 只今一時間くらいで投稿しております。私のコメントが埋もれるとかご迷惑でしたらお知らせください。投稿をする頻度を落としたいと思います。 ではどうぞ。 二学期 二学期の初日から毎朝、心優《みゆ》は光《ひかり》に起こされ登校するようになる。 愛理《えり》は時折、苦痛に苛まれて心優《みゆ》を心配させる。現実とならなかった時間の揺らぎの中で命を落としていく心優《みゆ》たちの意識が次々と途絶えていくラッシュが始まる。その度に命を落とす苦しみを味わう愛理《えり》。 それでも愛理《えり》は苦痛に耐えながら心優《みゆ》に笑顔を送る。 心優《みゆ》は心配しどうすることも出来ないもどかしさのあまり、毎日、神社に参りに行く。 光《ひかり》と龍太《りゅうた》が堪(たま)り兼(か)ねて心優《みゆ》に愛理《えり》が心優《みゆ》の誕生日迄に消えて居なくなると明かす。 「心優《みゆ》聞いて! 愛理《えり》はあなたに前を向いて生きてほしい。それだけを伝えたくてこの世界に来たの!」 「でも、愛理《えり》は消えちゃうんでしょ? そんなの嫌だよ」 愛理《えり》の居ない世界など考えられないと心優《みゆ》は、光《ひかり》の説得や愛理《えり》の願いさえ届かず、悩み不登校となり部屋に閉じ籠り、自傷を計ろうとするが愛理《えり》に止められる。 愛理《えり》は心優《みゆ》に死に向かって生きる苦しみを切々と語る。 「毎日、頭のなかで雨が降るの。一滴一滴が喉の下を気持ち悪くしてくれる。そして息が出来なくなるの。胃の上はいつだって痛くて捻られて苦しいの。動けば動くほど体は辛くなって、じっとしていたら私が体の中心に向かって引きずり込まれそうになって、とてもとても怖いの。鼓動はいつだって血にまみれた音がして私のなかで鳴り響くの。心優《みゆ》にこの辛さは味わってほしくない。ううん、私が味会わせない」
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