夕凪もぐら

静かな語り口、されど熱のある物語でした。
 そもそもマエザワ氏の真の目的や、追っている「彼」が何者で、何のために軌跡を追っていたのかという謎。物語の最後にまるで紐解かれたように書かれていましたが、そのじつ酷く抽象的で、若干の考察が必要であり、考察することこそ野暮なのだと感じました。  人生、どんな出会いも大概は一期一会なもので、旅が……というか旅路そのものが人生のメタファーになっているのかなと。  パズルのルールや答え合わせしかり、我々(広義)は交わることなく、されど互いの人生は影響しあって、まだ見ぬ答えを探している旅人なのだと。
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素敵な感想をありがとうございます。 おっしゃる通り、物語を紐解くにあたって諸々の考察が必要に、なるように意図して描写の抽象度をMaxまで上げていたりします。そこから読者さんが、読者さんなりの感じ方で物語を読めるように。物語を読んだ人が感じたことが、その人自身を映し出せるように。

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