桜咲吹雪

江蓮「犬彦さーんっ、ハッピーハロウィーン! お菓子くださーい、お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞー」 猫彦「にゃんにゃおーんっ(犬彦ーっ! はっぴはろいーんっ! なんかよく分からんけど、ちゅーるをくれないと祟ってやるぞよー)」 犬彦「江蓮ッ…! 実に可愛いクマさんだっ! 実に素晴らしい仮装だぞ!   俺には可愛い江蓮の姿しか見えない、…何故どこか見覚えがある気がする黒猫がうちにいるのかだとか、本来日本の行事的には少しもかすりもしないハロウィンが何故ハッピーであるのかなど、幾つかの疑問が脳裏に浮かび上がるが、俺はそんなものには屈しない! 何故なら俺には可愛いクマさん姿の江蓮しか見えないからだ!」 江蓮「いや、これクマさんの仮装じゃなくて…天音から借りてきたミッキーのカチューシャ付けただけなんですけど…下なんかただの制服姿だし…。   出オチの一発ギャグかましただけのつもりだったのに、そんな激しいリアクションされると俺、引きますよ犬彦さん…」 猫彦「にゃっにゃっ!(なんかよく分からんが、ちゅーる寄越せ犬彦!)」 犬彦「ああ江蓮…お菓子だったな、俺は可愛いクマさんにお菓子を献上するのだったな、フフフ…別にイタズラとやらもしてくれていいのだが…それも時季に則った風流というものだからな…」 江蓮「どうしよう猫彦さん、俺の渾身のハロウィンボケが変な方向に飛んでいって犬彦さんが変な宇宙にトリップしてます…」 猫彦「にゃごっ!(仕方ないぞよ、犬彦という男は元々変なやつなのじゃ)」 犬彦「ほら江蓮…ちょうど今日、職場で土産に温泉まんじゅうを貰ってあったのだ、食べるといい、素晴らしい餡子だぞ(?)」 江蓮「わーい、おまんじゅうだ~! って、ハロウィンってこんなんでよかったんだったっけ…?」  カシャーカシャーカシャカシャカシャカシャ!(スマホで写真を撮りまくる犬彦) 猫彦「ぎにゃぁーー!(カシャカシャうるさいぞよ犬彦! はよ我にもちゅーるを寄越すのじゃ、このうつけものめがーー!)」
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