平木明日香

基本的に本を読まない私ですが
この作品には目が止まりました。 「鏡を見ない」 このワードから連想するものとして、読む前にいくつか考えてみたのですが、その期待値以上のものが、ここには掲載されていました。 「AI」という概念について考えた時、それがどういう存在か、どういう「在り方」を持っているか、私たちは人間的な答えを持っていると思います。 ですがそれを機械的な視点で描くことは、「人間の時間」の中では部分的にも全体的にも難しいのではないでしょうか? 「クラリベリは鏡を見ない」 は、そんな難題に対して真正面から立ち向かえる「機械的な普遍性と機能性」を擁しつつ、人間の外側と内側との境界を多面的に拾い上げることができる可能性を、クラリベリ=AIという「設定」の中に垣間見ました。 シンギュラリティマーズという作品の巨大なスケールを描き切ることは難しいとは思いますが、応援しています。 頑張ってください!
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本田咲さん 作品よりもはるかに長いレビューありがとうございます! つぶやきもなく、いつも黙々と更新を続ける本田さんから、これほど熱量の高いレビューをいただけるとは、正直なところ、思ってもみませんでした。安易にタイムマシンなんか出さず、ガチガチのロジックで物語に制約を課した上で時間SFを書き続ける本田さんにレビューしていただいて思わず舞い上がってしまいました。 これを書きながらこんなことを考えていたんです。 モノにカタチを与えれば、その本質はそこに宿る?枝を削ってスプーンのカタチを与えれば、スプーンになる。釣り針だってできる。紙飛行機は飛ぶ。 では、ヒトの姿をした機械を作れば、それはヒト?女性
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「形」ってなんだろう?って、私も子供の頃に感じてました。 「自己」を形成するものが、周りの環境との相互作用によってもたらされたものではなく、唯一絶対の不可分性が、「存在」という1つの事象を形作っているのか?って。 自己を肯定するためのひとつの決定性が、分解できない唯一的な電子の「大きさ」として、“そこ“にあるのかどうか。 「鏡」の先に映るものが、そこに映るものとしての偶像ではなく、「絶対的な実像」として、ひとつの「実存」を映し出していると信じていたので…。 でも実像ってなんだろうって考えた時に、自然と「自分」がどの時間、どの位置に属しているか、不思議に思ったんです。 もし、量子力学上に
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