船木千滉

まともに紅葉も見ないまま、木枯らしが吹き始め、はや師走となった。 いつもの朝とは違い、濡れた路面が風に晒され、心なし鳥も鳴かない。 FMラジオから聞こえる曲も様変わり、サンタが来るぞとベルが鳴る。 逸る気持ちもあてどなく、陰る陽射しに、蘇る君の面差しもセピア色。 今年もまたルミナリエは取り止めとなり、どこまで続く、この道程は。 それでもいつかは辿り着く、きっとまた街と人が、光に彩られる年へ。 ここはクリスマスソングでも聴いて、この師走を味わうことにしよう。 船木
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