音羽夏生

何故か『恋人はサンタクロース』な、『扇屋の梟』の2人の小ネタを思いつきました。 SSにはならないので、ここにひっそり置いていきます。 「……何をしている蜻蛉。こんな夜中に、面妖な格好をして枕元に立つな。賊と思い、首を折るところだったじゃないか」 「そなたに押し倒されるのは新鮮だが……まずは膝をどかせ。本気で喉を潰 す気であったな……」 「『影』として侵入者の排除は当然だ。その真っ赤な上下は、何の酔狂だ。その白い大袋も……賊の盗品にしか見えないが」 「すべて、そなたへの贈り物だ。今宵余がそなたのサンタクロースになると申したら、侍従やら廚人やら庭師やら、そなたを慕う者たちがわらわらと持ってきたものだ。あやつら、一国の皇帝を何だと心得ておるのか」 「……それは、とても、うれしいが、……何故今? それに、蜻蛉のその格好は? さんたくろーすとは何だ?」 「異教の神の子の降誕日に、このような姿で良い子に贈り物を配る聖人だ。ここ数年で定着した年中行事ゆえ、そなたは知らぬか」 「異教……? ――蜻蛉、今すぐ服を脱げ」 「……そなたがそのように積極的になるなど、初めてだな梟……」 「至聖神教の庇護者、レーニシュの皇帝が異端審問される事態は避けなければ。この赤い服は見つからないよう処分しておく」   終 制作・著作 ━━━━━  ⓃⒽⓀ
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最高のクリスマスサプライズありがとうございました!!
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すみません、いつもの結句を入れ忘れたため、最初の投稿は削除してしまいました。 ご感想ありがとうございます(*´꒳`*) 楽しんでいただけたらうれしいです。
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