村木志乃介

何気ない会話にさりげない優しさを感じました
オンラインゲームをはじめるところから物語がはじまり、どんな話がこれからはじまるのかワクワクした気持ちでページをめくりました。ワクワクから感動へと導かれていくところはさすが桜井さんらしい構成でした。読後感が最高に清々しいものがありました。まさに青春(^-^) 主人公の三村はバスケの試合の大事な場面でプレッシャーからフリースローをミスってしまいます。慕っていた先輩に代わって出場しており、ましてインターハイ出場がかかる場面でしたから、そのプレッシャーは想像を絶するものだったでしょう。試合に負けたことで三村はバスケから離れ、オンラインゲームに逃避してしまう。このときの三村の思いはとてもよくわかります。だれも責めていなくても自分が自分を許せない。こういうとき、あまり考えこむのではなく、別のことに目を向けることも大事ですね。それがオンラインゲームだったわけで、そこで相棒としてリアルな友人杉原が登場し、何気ない会話をしながら、ふたりがよく行った公園へと三村を導いていく。このあたりの自然な会話の感じがとてもよかったです。読んでいてとてもリアリティがありました。 杉原は三村に対し、プレッシャーをかけるような言葉をかけたことに責任を感じていてその思いもまた共感できました。そのことを謝りたくてオンラインゲームの場で伝える。面と向かって言うのは照れ臭いですから、こういう風にゲームをやりながらの会話というのが最適だったと思いました。そして、それに対する三村の「足首をひねっただけ」という返しもいいですね。杉原の思いを知り、思いやる三村。そうして無事に吹っ切れて公園に行く。あっけないくらい爽やかな感じが若者らしく、桜井さんらしい優しさが詰まった魅力ある作品に仕上がっているように思いました。 今年もあとわずか。忙しい中、妄想コンテストお疲れ様でした。今回は久々に早めに通知が届いたのでさっそく読ませてもらいました。来年も桜井さんの心温まる作品を楽しみにしております。素敵な作品をありがとうございました(^-^)
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村木さん、ありがとうございます(^^)/ 実はこのお話は、以前妄想コンテストのお題に出て間に合わなかった『今、どこにいる?~』に合わせて考えていたものをアレンジしてみたんです。ほとんど書き直しましたけどね(笑) おっしゃる通り、三村にとってオンラインゲームは現実逃避で、杉原はそこへ手を差し伸べる。でも、その裏には、責任も感じていて、それを伝えたい。でも照れくさい。 そんな男の友情、青春を思い浮かべながら書いてみました(^^♪ どうしても話の構成上、お互いがその場にいるわけではないので、仕草や表情がわからない。その中で大事なのは、会話だと思ってすごく気を遣ったので、自然な感じと思っていただ
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