各務縁

文体が好きです。
『似ている』というのはありがちな設定かもしれませんが、この作品は最初からグッと惹きつけられるなと思いました。何故かなと思ったら文体がその一つなのかもと思いました(私好みというのもあるのかもですが)。 今現在に普通にありそうな日常的なものを、文学的に読ませてもらっている印象。 主人公たちの喋り言葉が好きでノルウェイの森を初めて読んだ時のことを思い出しました。 私が惹きつけられたのは4ページ目の「やっぱり君に会えて、よかった」。 私が会田さんなら、この一言はとても哀しくて切ない。『似ている』からわかる心の動き、これからの恋の予想、それが感謝として伝えられる所に胸が詰まりました。ある種お付き合いを始めたことを知った時より辛い気もします。(作者様はそこまでの意図で書いてなかったらすみません。。。) 図書館でそっと手にするような、綺麗で切ないお話、とても面白かったです。 素敵な作品をありがとうございました。 会田さんが幸せになれますように。。。

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