夏目もか

どんな過去も穏やかに包み込んでくれる年上の彼。
本作のヒロイン・架純は今彼・悠馬と初詣に出かけた先で元彼である高瀬と偶然再会する。学年問わずモテる高瀬に大切にされているのに勝手に不安になってしまい別れを自ら選んでしまった架純は少なからず高瀬の事を今でも心の奥底で切なく思い出している。 元彼との再会で一気に心が揺れてしまった架純の事を悠馬は石段を降りながらぎゅっと手を繋いで支えます。そこから架純への想いがとても強いのに、それを表には見せず常に穏やかな愛を架純に注いでくれている悠馬の大人の余裕がとても魅力的に書かれていてキュンとしました。揺れ動く気持ちに言葉を荒げることなく、自分の気持ちにまるで心を包むオブラートのように寄り添って守ってくれて、愛情が欲しい時はちゃんとそれを溶かして「後悔なんてさせない」と言葉にしてくれる悠馬は架純にとって誰と比べようもない大切な存在なのでしょう。読む側に“恋人同士として想い合う”ことの素敵さを読み手の心に優しく溶かすように教えてくれるそんな恋の傑作です。
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夏目もか様 この度は素晴らしい企画にお声がけいただいた上、とても丁寧で素敵なレビューまでいただき、本当にありがとうございました。切羽詰まりながら書き上げた、石段を降りるだけのストーリーが、もかさんのおかげでとても良いものに見えてきます。笑 もかさんのお人柄が表れた温かなレビュー、とても嬉しかったです。宝物がまた一つ増えました。
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