六葉翼

言葉と呪いと錬金術の花束
言ってしまえば感想とタイトル通りです。それだけで後はお読み下さい。この作者様は「呪い」という言葉をこのような素敵なお話に変えて見せました。見事なのです。それがどんなにすごいことか。読んで見ればわかること。でも私この作品を読んで。つきなみですが興奮して感動してしまったので。少し付け足します。優れた作家さんや作品を見極めるポイント。それは私たちの日常に生まれた時からある言葉。当たり前のように存在している言葉。呪いや愛がそれに当たります。電話でもパンでもいいけれど。それを、物語の中で、手触りも響きも別のものに変えてしまう力。それを見せて頂きました。冒頭の郷里に帰省する主人公。懐かしい想い出。甘美で、苦々しく、悔恨や、痛みを伴う想い出たち。祭りの音と、忘れ得ぬ面影と、彼女の身につけていた鈴の音色。胸に迫ります。何か起きると予想しながら。失われて二度と戻らない。涙が出そうになりました。作者さんは、不幸に巻き込まれた女の子と、その渦から助けることが出来なかった少年の魂を鎮める祭りを描いています。二人で巡り歩く祭りの場面素敵です。届かなかった思いが届く。彼女の幸せ横顔と頷く姿が愛おしく思えました。主人公も作者さんも優しい。とても優しいのです。物語の後半に作者さんはあえて「呪い」というワードを使っています。そして主人公と彼女のそれに対する受け答えも。しっかりとその骸まで描いて。それでもなお。意味を成す時間の経過。その時には出来なかった。届かなかった思い。死者と生者の巡り合う。この祭りという舞台で。呪いという言葉は鮮やかに違う色彩を纏い輝きます。誰の心にもある過去への悔恨や悲しみ。これはその魂をも鎮めてくれる作品です。少なくとも、私の魂は安らかに、この作品を読み終えることが出来ました。素晴らしい作品です。書いて下さってありがとうございます!大好きです!
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いつも、いつも、沢山…本当に、沢山の、言葉を、使って、コメントを、書いて、下さって、本当に、本当に、本当に、ありがとう、ございますっ! Et arma et verba vulnerant。 ラテン語で、「武器も言葉も(人を)傷つける」、という、意味を、持って、います。 言葉の、力は、とっても、不思議で…同じ、意味でも、全然、違う、意味に、なって…。 …女の子が、きっと、何を、言っても、男の子は、苦しんで、しまう、から。 だから、女の子は、呪いと、言ったのだと、思い、ます。 忘れないでを、忘れても、良いんだよ。 貴方に、とって、悪意が、ある、物、だから、気負わないで、良いんだよ、って。 きっと

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