はーこ

中華統一を支えた忠臣と姫の恋
現在更新分の222ページまで拝見いたしました。 のちにかの有名な秦の始皇帝と呼ばれることになる嬴政王子。幼いながらもその横暴っぷりに何人もの臣下がそう日を待たずして辞めている中、主人公の煌少年が新たに仕えるため、胸を躍らせている場面から始まる物語。いいですねぇ。これまで誰もが耐えきれずに逃げ出していた嬴政様をうならせて、腹心の座を勝ち取るんでしょうと、今後の展開を期待させる導入シーンです。 うわさに聞く嬴政王子を「ただの我儘お坊っちゃま」にとどまらず、「天地がひっくり返る鬼才かもしれない」と考える煌は、十五という年のわりに聡明な少年に思います。齢十二にして「この国は腐っている!」と声を荒らげる嬴政も。 嬴政の従姉、寧が仲を取り持ってくれたことで、嬴政も徐々に煌を認めてくれるようになってきました。寧様々です。 そんな寧と恋に落ちる煌なのですが、王子の臣下として振る舞う彼も、寧と接するときは年相応の少年らしく、初々しいこと。しかも恋心を自覚してからは積極的になっていく一方で、最終的には寧狙いの男に威嚇するまで心身ともに成長するので、頼りになる青年だと感心するばかりです。 煌たちを取り巻く呂不韋、籠、翔雲、明凜、永楽、キイ等々、魅力的なキャラクターたちも多数登場しています。個人的には、闘いに行くのは自分なのに煌へ遺言を求める永楽のズレた感じがツボでした。あれ、一流の兵士のはずなのに……? 愛すべきキャラですね。 寧の婚約者が刺殺されたり、毒殺未遂事件が起きたり、北方の地で襲撃を受けたり。要所要所で衝撃的なエピソードがあり、そこに居合わせた煌を始めとしたキャラクターたちがそれぞれに絶妙な役割を持って行動しています。うまく回想なども織り込まれているので、それぞれのキャラクターに感情移入できる点もすごいです。 物語は五国合従軍との闘いが勃発したところ。北方でキイたちに伝授してもらった弩の威力を発揮するときがやってきましたね。中華統一に向けた戦況のみならず、煌と寧の身分差の恋など、今後も気になる要素が耐えません。ドキドキハラハラしながら、続きをお待ちしております……!
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素敵な感想をありがとうございます! 物語が進むにつれて年齢だけでなく、精神面でも成長していく煌の様子を感じ取っていただけて、とても嬉しく思います。 また、脇を固める主要キャラクターたちにも目を向けてくださり、ありがとうございます。 改めまして、この度は本当にありがとうございました!
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