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マイノリティにとっての戦争
近代の戦争のむごたらしさについては知っているつもりでいましたが、アイヌの方々にとって太平洋戦争がどんなものだったかということは、こちらの作品を読んで初めて知ることができました。生命をかけて祖国のために戦わざるを得ない状況に追い込まれてしまった若者たちの姿がとても切なかったです。 また、差別のない国に行きたいと嘆く彼らが殺した相手が、マイノリティに属するアメリカ兵というのも悲しかったです。使い捨てられるかのように戦死を遂げたアメリカ兵の姿はまるで自分のように見えたことでしょうね。 昨今のパンデミックも然りですが、何か事が起こった時に真っ先に犠牲を強いられるのは、社会的立場の弱い人々だと言うことを改めて理解し、やるせない気持ちになりました。 そして、脈々と受け継がれる差別や偏見を断ち切ることは容易ではないけれど、いつかどこかで止めることができるかもしれないという希望に救われました。 とりとめのない感想となってしまい恐縮ですが、素敵な作品をありがとうございました。今回もご自身の目で見て来たかのようなリアルなストーリーや情景描写が素晴らしかったです。大変読み応えがありました。執筆お疲れ様でした。
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