鷹取 はるな

それらの文字に込められるのは切なる『想い』と――。
手紙を『書く』というよりも、『したためる』と表した方が相応しい――。 本作品を読了して真っ先にその様な感想を抱きました。 奥ゆかしくも何とも瑞々しい、キラキラとした透明感に溢れたお話です。 手紙の書き方になぞらえたエピソードタイトルもピタリとはまっていて、素晴らしいです。 『したためる』とは『認める』と書きます。 手紙には書き記すと決意した、認(みと)めた文字を綴っていくからなのかも知れない・・・・・・ つい、そんな想像に駆られてしまいました。 英語の『Letter』には「手紙」という他に「文字」という意味があります。 元はラテン語の『Littera』(文字)に由来するそうです。 したためられた『文字』は自分の『想い』であり、ひいては自分自身の姿そのものではないかと。 それが手紙という形に成るのだと、私は思います。 あらすじには本作品の主人公である恵少年(中学生なので少年呼び)は未だ「恋を知らない」と記されています。 しかし、ファンレターをしたためるほどに好きな作家はいます。 この作家について語る恵少年の言葉は口調は、実に熱っぽく色彩豊かです。 これも又、一種の恋ではないかと思われたくらいです。 恵少年が実際に会ったことはない大好きな作家と、偶然出逢った気になる大人の男性の相原とに共通するのも、やはり手紙でした。 恵少年が、又相原がしたためた「手紙が繋ぐ」恋物語は是非ともお読みになって結びを見届けてください。 私は、よく冷えたサイダーを飲み干した時の様な清々しい爽快感を覚えました。
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鷹取さん、 今回も詩的で美しく、知識にもなるレビューをありがとうございます。エピソードタイトル含めた構造にもしっかり注目くださって感謝です。 手紙という小道具の意味もここまで突き詰めて解釈されたのにも感動です。 新しい発見になりました。 感想いただいて私も本編を読み返してみて、サイダーみたいな爽やかな気分を味わえました。 鷹取さんからの手紙、一杯のサイダーを添えて、ですね。 小波✉️🧊
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小波様。 こちらこそ丁寧なお返事を頂き、誠にありがとうございます。 ピュアな恋物語を拝読しているこちらまで心洗われる思いになりました。 ひとえに、手紙という奥深い題材に注目された小波様のお力だと思います。 サイダーを久しぶりに飲んでみたくなりました。 鷹取はるな拝
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