みやこわすれ

まさしく豪雪の如き
冬や雪にまつわる怖い話は、それほど多くはないのですが、本作のような復讐や理不尽極まりない惨劇に隠された悲哀、「雪女」のような物悲しいお話など、好きなお話が多いです。 最後、妹の復讐を果たすため、兄によって仕組まれた「罠」だと分かりますが、オチに導くまでの時の流れを、暖によって少しずつ氷解していくオンザロック。淡々とした語り口が、じわじわと男を追い込んでゆく。 そのさまは、まさしく、シンシンと降り続く雪の怖さそのものです。 見事だと思いました。 土地の人間は、雪が降り積もり始めた段階で、外に飲みに行ったりはしないもの。雪かきで忙しいですから。店を訪れた段階で、「死亡フラグ」立っちゃってます。 雪の恐ろしさ、豪雪地帯に生きる人達の、忍耐強さ 知らなかったのは悲劇でしたね。 女の情念は、四季のようなもの。 季節の変わり目には、要注意。 特に、冬は。
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毎度レビューを頂きまして、またペコメまで書いて頂き、誠に有難うございました。確かにオンザロックの描写は、意識して書いた所で、お気に留めて頂けて嬉しく思います^_^。ただ気まずい沈黙に支配された重苦しい時間が流れて行く、という感じですね。 小生自身は、豪雪地帯で暮らした経験は無いのですが、仰るとおり雪の多い日にわざわざ出かける客なんているのかなぁ、もし誰も行かないなら、そもそもそんな日には店を開けないんじゃないかなぁとか悩みました。結局、この店には裏口があって、そこはちゃんと雪かきもされて、雪が激しくなったらお客さんは裏口から帰るという習慣が有った、みたいな裏設定とかも一応考えましたが、そこまで
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