村木志乃介

深い話です
国王が決めた方針に逆らうことなく戦う国民の姿とそこに疑問を感じた国民の姿を描いた作品。本作に登場するみっつの国の出身者たちは同じ軍学校で学びます。学び舎では家族のように過ごしながらも、すでにそのときから戦争がはじまれば互いに敵同士になることを確信している。物語は最初から不穏な空気が漂っています。戦争になったとき、三人の関係がどうなるのかまったく展開が読めませんでした。それだけに驚きの連続でした。 家族のように過ごせた三人だったのに、なぜ戦うことを拒むことができなかったのか。その理由は、国が作られた背景にあると感じました。 ひとつの国がみっつに分かれ、それぞれが国として認めあい、国同士、国民同士で交流が行われるようになったものの、力のバランスが崩れたことで、弱い国を吸収しようと考える人がいる。そう考える人が国を動かすことで人々は争いに巻き込まれる。 果たしてそれは本当に国民の願うことなのか。中央の国で国王を倒し、国の頂点に立ったハリーは平和を望み、争うことを止めようとする。すべては国を動かす人次第ということですね。 望むものがあって、それを力で奪い取ろうとするのは動物としての本能なのかもしれませんが、平和を望む人間には悲しく理解できないものがあります。 桜井さん、今回はずいぶん深いテーマでしたね。あっさりした感じでありながら現在の世界情勢が描かれていて、とてもメッセージ性を感じました。 争いが絶える日がくることを願います。 妄コン今回もギリギリだったみたいですね。お疲れ様でした! いろいろと考えさせられる作品でした。ありがとうございました!
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村木さん、ありがとうございます! 今回はいつもより重たい感じのお話にしてみました。 このお話は、そうなんです。毎日のようにニュースで報道される世界情勢や争いに対する、自分の気持ちや考え方なんかも所々混ぜてあります。 自然とこういう話を書きたくなったというか。 おっしゃるように、紐解けば、戦争なんてのはごく一部の人間同士の争いで。多くの人は巻き込まれているだけだったりするんじゃないかなって思っています。 国ができた背景があったとしても、そのあと生まれた世代の人にとっては、どうでもいいことだったり。 まったくもって理解できないですよね、戦争なんてものは…。 なんてことを色々考えながら書いてみま
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