ともなり

綺麗事で飾らない大人向け恋愛作品
穏やかで一歩引いたところから皆を支えている様なパララトにイケイケ(死語)だった時期があったのも意外でしたが、その若さゆえ、男であるゆえ犯してしまう罪が実に生々しくリアリティがあって、そしてそれに対するヒロインの様子もこれまた非常に説得力があってぞわぞわしました。 特に日記で語られる様子は真面目で純粋な少女の内面そのもので、図太さを身につける事が出来ず心の時間が止まっている様にさえ思えました。 本当にこういう関係ってあちこちにあって、中にはそれを当たり前だと思う人も居たりして、異世界物なのに現代劇にも通じるものがあって、多くの男性諸君に読ませたい作品だと思いました。 『関係』のシーンは本当に衝撃で、いたたまれなくなりました。 パララトが言葉を使わず半ばごり押しで和解に持ち込もうとするのは男がやりがちな悪手で、それをリュカがどれほど譲歩しているか分かっていない所も本当に悪い意味で男らしいなと思いました。 とにかくセルシアエピソード史上最も胸がつかえる読む事に痛みを伴う作品でした。 彼を許した愛の深さは凄いと思います。 今からでも結婚式やるべきだと思いました。 あと、リュカの顔に傷つけた奴、乱暴した奴、首洗って待ってやがれ!
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早速の感想、ありがとうございます。 最年長騎士、と言ってもまあ四十代なんですが、重ねてきたいろいろがあるから、許せることも、対処できることも多いんだよね、きっと、という立ち位置で、この人がサクラの従騎士であることの役どころが伝えられたらなあ、という下心から生まれた作品でした。異世界モノながらリアリティを感じていただけたとのお言葉、本当に嬉しいです。 この話、16歳に聞かせるってどうなんだろうとは思いましたが、ニットリンデンはサクラが周囲の気持ちに翻弄され、己の気持ちにはまだ向き合おうとしていない時期なので、「大人」ではないにしろ、「子供扱いではない」からこそ聞かせる話としてはアリかもしれな

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