狗夜 凛

斬新でありながら人情。
落語調の軽妙な語り口ながら、事の経過や心情が伝わってくる技術の高さに感服しました。 サブスクサービスとAI、遺影という三つのワードを上手に機能させ、それを暴走じみた主張へとつなげていく。 話の構成として実に巧妙で、選ぶ言葉一つからも高い見識が伺えます。 噺家による新作落語として発表できるだけの名作であり、それでいてさらなる奥行きも感じられました。 この作品は短篇ならではの良さがありますが、確実に中編レベルには拡げられるポテンシャルがあると思えます。 発想が飛んでいて、でもそれが近未来にありえる現実味も伴い、実に現在を観察している確かな眼を余すことなく発揮している。 私はこの作品が、多くの人に読まれて広まることを強く望みます。 本当に素晴らしい作品でした。 心地よい読後感と余韻に、微笑みました。
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じっくりと深く読み込んでいただいただけでも嬉しいのに、その上最高の感想をお送りいただき、ただもう喜んでおります。本当にありがとうございます! あ、本作の主人公も何か言いたいそうです……。 「よせやい、そんなに褒められちゃあ、照れるじゃねえか……あれ、親父も顔を赤らめてらあ」 おあとがよろしいようで……。
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