深厚院

ご丁寧なコメントを頂きまして、ありがとうございます。 「坂から下りてきたら」…家族の在り方、人の生き様について深く考えさせられる作品でしたね。 容姿も声も変わるコトは無いのに、明らかに本人とは思えない言動の数々に、有り得ないと否定しつつも未知なる存在との入れ替わりを想起せざるを得ない緊張感が、読み手の此方側まで包まれる様な緊迫した臨場感がありました。 得体の知れない妻を警戒しながらも、娘の話に耳を傾け理解に努めようとする様子や、家族への一切の配慮もせずゲームばかりする自分本位な息子を姉と公平に扱い対処する姿に、正体不明の問題を黙認してしまう主人公の心情も如実に伝わって来ました。 本来なら身の危険に犯されていた妻の無事を喜び、元の家庭を取り戻すべく奔走するのが主人公の王道かと思いますが、家族に危険が及ばないなら、このままの方が子ども達は幸せに暮らせそうだと判じられてしまう顛末が、これ迄の彩矢の生き様が看過出来ない程の悪しき常習だったコトの顕れかなと悲哀が募る読後感でしたね。 未知なる生物にしてみれば、人間社会に溶け込む為に、シンプルに生態を学ぶ必要が有るだけなのかと思いますが… その姿勢が子ども達の話を聞きながら理解を深め、自身の不出来な点を教わりながら共に成長するという、家族の絆を深める良い流れを生み出している事象の描写がとても印象深く、胸に染み入る想いで読了しました。 共に生きる為に相手を理解するコトに努め、自らに欠けている点を学んで行こうとする当たり前のコミュニケーションのいろはを、「家族」という特権に甘んじて忘れている人が数多くいるのでは…と感じつつ拝読しました。 Shoukaさんのこの作品に触れて、在るべき人生道を改めて思考する一時を戴きました。 こちらこそ、ありがとうございました。 ウクライナ戦火のニュースを聞きながら胸を痛める今日この頃ですが、寒暖差の大きい時節でコロナウイルスも蔓延したままですので、Shoukaさんも体調等崩されません様、お体を労わってお過ごし下さいませ。
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こちらこそ、改めて素晴らしい言葉をいただき、ありがとうございます。これほど丁寧に作品を読んでくださるとは。感激しております。 >共に生きる為に相手を理解するコトに努め、自らに欠けている点を学んで行こうとする当たり前のコミュニケーションのいろはを、「家族」という特権に甘んじて忘れている人が数多くいるのでは…と感じつつ拝読しました。  この点、私も感じるところではあります。文明社会の歪みなのでしょうか。  くどいようですが、素晴らしい感想をいただけて、本当に嬉しいです。お気遣いまでいただき、ありがとうございます。天気も社会情勢も不安定で、心身休まらない日々が続きますが、深厚院様もどうぞ御自愛く
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