Blanc

息を吹き返すための物語
今回のお話ほど、物語の世界に一気に引き込まれた作品は無かったです。 子どもの世界って大人が思うよりもずっと、ずっと狭いんですよね。だけれども親は自分に無条件に愛を向けてくれる存在が、愛おしくて、それに依存していく。 親の依存が子どもの世界の全てになっていくと、子どもはいずれ窒息してしまう—— 子どもが息抜きできる唯一の場所が、フリースクールという部分に、やはりそうかというか、納得するものを感じました。 実は、わたしの大叔父が、日本の最高学府を出て、教師になり、そのあとフリースクールのようなものを始めた人だったんです。フリースクールって名前さえもなかった頃のことで、その頃から不登校はありました。 「いずれ自分がやらなくてもいいくらい、フリースクールと不登校児が増える」「子どもが親の顔色を見ていい子を貫き続けたら、必ずなんらかの問題行動が表出される」と予言めいた事を言っていた話だけは、ずっと覚えています。 後者こそが、まさにリラちゃん。 その中で「わたし」を模索していく姿に、静かな感動がありました。リラちゃんは何を着てもリラちゃんなのです。 「むしろ、何を着るかではなく、誰として着るかなんじゃないかな。」って。 それはまさきさんも一緒かもしれないですね。 新しい素敵な家族像を見せて貰って、ほっとしました。 今回はあえてペコメやスタンプを控えさせていただきました。他人の意見や感情を排して自分と向き合うお話があってもいいと思っています。 でも心のペコメとスタンプとスターは激推しかつ、激押しです👏なので感想にしました🥰
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Blancさん、素敵なレビューをありがとうございました。 レビュータイトルの息を吹き返すための物語という言葉を見て、ああそうだ、そういう物語だったんだと思いました。 心の中にストンと落ちてくる表現で、概要欄に書いておきたいくらいです。莉良は息を吹き返せたんだなと思ったら、すごく嬉しくて、泣きそうになってしまいました。 Blancさんの大叔父さんはとても先見の明がある素晴らしい方だったのですね。そういう方たちの行動が、現在学校という場に身を置けない子どもたちの居場所を作ってくださっているんだと思うと、時代は繋がっているんだなと考えさせられます。本当にありがたいことです。 今やクラスにひとり
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