雪静

【諏訪邉桂②】  大学では勉強以外に特に何もせず生活します。政治家として必要な知識を得るため、専門外の分野についても積極的に学びました。  そしてこの頃、他人とほとんど関わらずに生きてきた桂に、はじめての彼女ができます。桂は前々から父に、政治家としての基盤を固めるため政略結婚をすることになるだろうと言われていたので、桂は初め彼女からの告白をすげなく断りました。  しかし、いずれ別れることになってもいい、婚約者と結婚するまで付き合ってほしいとしつこく食い下がられた結果、年頃らしい好奇心にかられた桂は彼女の言葉を受け入れます。  付き合いは長く続き、桂もだんだん彼女に対して情を抱くようになりました。父の私設秘書としての仕事をしながら、彼女との将来について真剣に考え直すべきか悩み始めた矢先、桂に腎臓の病気が見つかり人工透析が始まります。  そしてその頃、突然彼女と連絡が取れなくなりました。やがて桂は病室の窓から、医者の知人と腕を組んで歩いている彼女の姿を発見します。そして、桂が彼女の連絡先を削除した日の夕方、彼のいる病院に中原百合香が駆け込んでくるのです。  桂は猫かぶりが得意です。私設秘書時代はそのルックスと穏やかな物腰(演技)で有権者のマダムを一網打尽にしてきました。マダムに求められれば手も握るし腰も抱きますが、その後トイレで指がふやけるほど手を洗います。  父親を待つ入院生活の中で時間を持て余した桂は、娯楽としての読書に目覚めます。桂の電子書籍のライブラリにはビジネス書から小説まで様々な本がぎっしりです。  ジェンダー感が若干古いです。プライドが高く、男らしさにこだわっている節がありますが、桂自身は母親似の顔立ちで決して男らしくはありません。  代理母の正体をずっと探していますが、未だに見つけられていません。 【諏訪邉の血・溺愛という名の病】  対象:諏訪邉桂一郎→中原百合香  母も弟もなくした桂には、父しか選択肢がありませんでした。  彼の半生はすべて父のために捧げられたと言っても過言ではありません。  後に百合香と出会った時も、一度は恋を諦めようとしました。しかし、彼女の恋人が樹だと知り、復讐心と嫉妬心がないまぜになって暴発してしまいます。

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