雲灯

受けに対し「尊い」以上に「慈しみ」を感じるハイファンタージBL
私事で恐縮ですが、実はカントボーイが出てくるBLを読むのは初めてでした。連載中から読みたかったのですが、一気読みしてしまう予感があり、完結まで待ちました。 結果21万文字一気読みだったので待って大正解だった思います。とてもよかったです。 一言紹介にある「特殊性癖の皮を被った王道BL」であると同時に、本格ハイファンタジーとしても楽しめる作品です。濃厚な濡れ場もさることながら作り込まれた世界観が素晴らしい。 そして今作の受けのイアン・ハリスですが、これはちょっと他の作品では見ない魅力的なキャラクターで、読んでいるうちに完全に心奪われました。 シリウスの50馬力ゴーストでカーチェイス(馬車チェイス?)するところもすごく好きなのですが、一番好きなのが74ページの後半、ジュマリの歌を教えてもらおうとするイアンの場面です。 誇り高き帝国軍人でありながら、好きな人のためにたとえ火の中水の中、間違いなく今作一の乙女であると同時に、清濁飲み込んでどんどん彼自身が神がかっていく成長ぶりがすごくて、 なんというかもう74ページまでくると、「尊い」のもっと奥側にある「慈しみ」の目でイアンを見てしまいます。言語化できずにもどかしい。彼とオルファンが幸せになって本当によかったです。 協力者であるシリウスとシャールク、報われないけど少佐に一途なロバートも好きです。 子守唄を歌うジュマリに対し、かつて坑道で彼女が今の自分たちを見ていただろうと感じたイアンですが、そのさらに先の幸せもジュマリには見えているのかな、と予感させるよい読後感でした。 これを無料で読んでしまってよかったのか……! すごく偉そうな感想になってしまって申し訳ない限りですが、打ちのめされるほど素晴らしい作品でした。ありがとうございます。
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雲灯様 身に余るレビューを頂きまして、誠に有難うございます! 通知にびっくりしました、嬉しいです〜! カントボーイ、ダメな方はダメな性癖なんですが、挑戦して下さってありがとうございます。 イアンは初めて「好きなタイプの受(=攻よりも活躍しちゃうくらい男前、強気で潔癖、でも健気でエロくてドM)を書き切れた!」と思えた受なので、そんな彼を慈しんで頂けて、私が超〜〜幸せです笑 エロ過ぎるし、純粋なBLじゃないので、どこの、何のコンテストにも出せない、ポツンと一軒家みたいなお話ですが、こうして共感してくださる方の目に留まれたことは何よりの喜びで、書いて良かったなぁと思えます。 見つけてくださり、本当
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