荒野羊仔

同族嫌悪から成長へと至る物語。
エブリスタでの初感想をキカさんに捧げます。 強い女が好き、と言った私のことを思い起こし主人公の名前もイメージしてくださったと聞きとても嬉しいです。嘘ではないとツイートのスクショを貼りたいくらいです。 中学生という青い時代の精神性がよく現れていると思います。「何頑張っちゃってんの」という周囲からの同調圧力。頑張っても何かを成し遂げられないなら頑張らない方がいい。頑張らなくてもできることの方がかっこいいという風潮。何でもそつなくこなせてしまうが故の、周囲の目を気にせず努力できるという才能への嫉妬。 周囲に迎合できない瀬川に苛立ちを隠せない、気が強い陽子。その苛立ちの正体はいつだって他人ではなく自分自身にあった。同族嫌悪から如何に誇れる自分へ脱却するかが成長への鍵だったのではないでしょうか。頑張らない後悔より頑張って得た後悔の方がいい。早い段階でそう気付けたことが、彼女を一歩成長させたのでしょう。 井の中の蛙であることを知った彼女たちは、これから更なる大海を目指して進むのでしょう。その手をより固く繋ぎながら。いつか離れてしまうとしても、どうか今この瞬間だけは固く結ばれますように。
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荒野 羊仔さま、レビューありがとうございます。 羊仔さんほどの作家さまから初レビューをいただけること、心から光栄に思います。 嘘ではないと〜の部分がとても愛おしく、ついニヤけてしまいました(失礼でしたらすみません)。 主人公を負けん気の強い性格にしようと思い立った時、羊仔さんのことが浮かびました。“月”と対になる“陽”の漢字を入れるならば、大好きな作家さまからお名前を拝借したいと思い至りました。 なんという文才に溢れたレビューなのでしょうか……。こんなに贅沢な思いをさせていただき、幸せです。 【「何頑張っちゃってんの」という周囲からの同調圧力】 【何でもそつなくこなせてしまうが故の、周
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