心空 愉快

優しい毒牙
地の文が多いけど、無駄に難解な言い回しをしているわけでは無いので、すらすらと読めて読感が良かった。 へびくんと僕は、相互依存のような関係だったのかな、と思った。 へびくんは死に直面して、消えていく生への意志を、冷めていく体温を僕に温めてもらう事で、残り少ない命を生きる意味を見出していたのかな。 僕の太陽みたいな温かさは、時に自分自身を煮えたぎらせて苦しめてしまうから、へびくんはそんな僕の危うさにも気づいていたのかなと思った。 死する自分という冷たい毒で、僕に生きる意味と意志を残してくれたんだね。 もしかしたらそれこそが、へびくんの生きる意味だったのかな。 個人的にはこのお話はハッピーエンド。 とても好みな、素敵な物語だった。
1件

この投稿に対するコメントはありません