10月読書報告② こんばんは、はっとりです。 今回は『天才錬金術師は気ままに旅する~世界最高の元宮廷錬金術師はポーション技術の衰退した未来に目覚め、無自覚に人助けをしていたら、いつの間にか聖女さま扱いされていた件』 以下「聖女」について、所感を書いていきます。 ★★ ★★ 以下、「聖女」のネタバレを含みます。ご注意ください! ★★ ★★ 読んでみると、まさしく一昔前からもてはやされ続けている「主人公最強」系小説。 「魔法科高校」やら「賢者の孫」やらの、「俺またなんかやっちゃいました?」をまっすぐ突き進む、「さすがお兄様」だけをひたすら追求した小説でした。 とにかく、起こる問題全部最強のポーションで解決。 傷の治療・蘇生・欠損部位を生やす・自然汚染や悪天候の解決・魔物退治・廃屋再建・時間操作・能力強化・魔よけ、全部ポーション。 そしてポーション以外の部分でも、錬金術を極めた主人公自身も最強。 最強ロボ作り・魔道具作成・従者の修行・何でもおいしくする調味料まで作る。 金もあっさり錬成する。 当然、無敗で苦戦ゼロ。 (それが当たり前で読んでたからこそ、急に牢屋に入れられたときは思った以上にドキッとしましたけど) 主人公としては旅の途中、目について気になったから助けただけ、解決しただけ。 だからお礼を言われてもあがめられてもむしろ迷惑。 食い下がってでも礼をされようモノならドライに突き放して旅を再開、買った奴隷の亜人少女達と仲良くモフモフ気ままなライフ。 正直、私は読んでて変な気持ちでした。 「ああ、これがウケて、ランキング上位で、書籍化してるんだ」と、ちょっとヘコむまでありました。 でも、まぎれもない現実なんですよねー。少なくともネット小説では。 その読者層の中では。 私のような価値観が異端で少数派なのです。

この投稿に対するコメントはありません