読んで良かった!!!
前にも感想を書かせていただきました、石花楠葉です。 以前読んだ『僕のアクアリウム』もそうですが、森ノ木ツヅリさんの作風が本当に大好きで、固定作品になっていたこの作品も、読もう読もうと思っていました。 ただ、普段あまり読まないほど字数が多く躊躇があったんです。 しかし、血を流した男の子とその隣の女の子が一緒に笑っている挿絵イラストを拝見し、どういう状況なんだ!?と気になって読み始めました。 あ、表紙イラストもすごく好きです。 ご自分で書かれているのかどうか分かりませんが、まさにこの小説にピッタリな美しいイラストで、すごく素敵です!! (そして今、感想を書こうともう一度1ページ目を読んで、「あっ!」ってなりました。 そうか、これが坂口君目線で、最後のページから繋がる内容なんですね。 すげぇ…) とりあえず、最初から一つずつ辿って感想を書いていきますね。 まず、初っ端からびっくりですよね。 死体(ではなかったけど)を発見するっていう。 ネタバレになるからあまり詳しくは言いませんが、『僕のアクアリウム』の方でも、最初人魚を見つけるところから始まっていましたよね。 それで思ったのですが、ツヅリさんは、「未知の発見」とか「衝撃的なものへの遭遇」の描写が本当にすごいです。 主人公の困惑、驚き、恐怖、そういうものがじわじわと伝わってきます。 特に、「背骨が氷になったような寒気がした」という表現は、どこから湧いてきたんですか?  どんな人生を送ったらそんな表現が思いつくのか……本当にすごいです。 (あ、話は少し戻るのですが、「左手首を覆った」って明らかに自傷やん!と思ったら刺青だと思ったら自傷跡を消すためでした。すげぇ…(2回目)) 男の子の様子の描写がとても丁寧で、今そこにいるかのようなリアリティがありました。 不老不死の男の子。 自分の体質を利用して仕事して荒稼ぎしているのを笑って話して、それに何の疑問も持っていない。 恐怖、ですよね。まさに。 自分の経験したことがない、理解ができない。 (というか、いつの間に『あんた』から『涼花ちゃん』に変わったんでしょうか。やっぱり結構最初の方? また読み返す理由が出来てしまいました…) そして、男の子が坂口君だと判明して、二人はやがて一緒に行動するようになるんですよね。 →続きます
1件・4件
刺青がアネモネの花であることの意味、自○をやめた意味が全部繋がってきてそれがすごく…なんていうんでしょう、心地いいって言うのかな…でした。 ファミレスで二人でご飯を食べて、どうにか坂口君が殴られないようにする涼花ちゃん。 でも、その後の仕事は引き止められなくて。 「終わったら連絡して」の言葉に応えてくれたことに、私も安堵しちゃいました。 あと、シャボン玉のシーン、すごく好きです。 坂口君の「俺、シャボン玉になりたい」っていう言葉が、坂口君の『○にたいのに○ねない』を表していて、切なくなりました。 かき氷を食べる二人がすごく愛おしいですよね。 爽やかで楽しい日常と裏腹に、仕事の日はやってく
1件1件
そして、今の今まで気付かなかったのですが、最後のエピソードタイトルが、『「愛してる」に代わる言葉』で、もう情緒が崩壊しました。 再会は最初の出会いと同じ、6月最後というのもなかなか運命を感じますよね。 『あなたの息の根、止めに来ました』で始まり、終わる。 なんて綺麗な終わり方なんだろう。 続きが読みたい!ってすごく思ったんですが、きっとこれはこういう終わり方だからこそ映えるものがあるんでしょう。 本当に、読了感が心地いい作品でした。 綺麗で、美しくて、儚くて、ツヅリさんの描く世界観がまた大好きになりました。 また、他の作品も読んで感想を書かせていただくと思います。 ご迷惑でなければ、スタ
1件
感想、ありがとうございます……!! この小説は、私の作品の中でも一番文字数が多くて、読んでくださっただけでも嬉しいのに、こんなに沢山気持ちを伝えて頂いて、本当に嬉しいです。 石花楠葉さんの感想を読ませていただいて、この小説を書くうえで気を付けていたこと、力を入れた表現、伝えたかったことなどが、きちんと読者の方にも伝わっているんだなと実感することができ、努力が報われたな……と思えました。 特に、「未知の発見」「衝撃的なものへの遭遇」は、とても気を付けて書いているので、そこを褒めてもらえてめちゃくちゃ嬉しいです……! あと、最後のエピソードタイトルの意味にも気が付いてくださって、しっかり石花さんの
1件
ご返信ありがとうございます。 イラストから入って、小説も読んで本当に良かったです。 感想を書きたくなるほどいい小説に出会った経験がほとんどなくて、そんな中でツヅリさんの小説に出会えたのは、もはや運命だと思っています。 やっぱり、「未知の発見」の描写に気をつけていたんですね! 全部大好きですが、そのあたりの描写は特に好きなので、気をつけてるだけあるなぁと思いました。 最後のエピソードタイトル、気付いちゃうともう…ボロ泣きですね。 挿絵イラストもご自分で書いていたんですね!やはりツヅリさんはおつよい…! 背中から羽、生えてください。笑 そのまま大きく羽ばたいていってくだされば嬉しい限りです!
1件

/1ページ

2件