橘 静樹

じわじわ黒くなっていくリバーシ
1ページ目を読み始めてすぐ引き込まれました。感情の描き方、例え方が大好きです。最後まで一気に読んでしまいました。 一つ一つの言葉や動作に伴う心理描写が素敵で、全てに意味やイメージを重ね塗りするように描かれていると感じます。 特にドキッとしたのは棚の奥の見えないところに隠された、他のパッケージを汚染する腐った生鮮食品で。それがそのまま主人公が隠している黒い感情や、作品全体の雰囲気とも重なる気がしました。 タイトルも素敵で。ぱたん、と倒れるだけで色が変わるのがリバーシですが、そんなに単純ではなく、じわぁっと黒みが広がるラストも印象的です。せめて何か未来に良いことがありますように、と願ってしまいます。 私も荒野さんのような描き方をしたいと思って小説を書いておりまして、すごく創作意欲を刺激されました😊
1件

この投稿に対するコメントはありません