雪乃かぜ

さざめく波のような、あの夏のノスタルジア
幼なじみの光希には誰にも話せない秘密があった。それは僕と彼女だけの秘密だった。恋人というわけでもないけれど、そばにいて、陽だまりのなかにいるような安心できる関係性。その距離感。ずっとこのままの僕たちでいられると、この関係が永遠に続くと、そう信じていた──。悲哀のヒロイン「人魚姫」を題材に描かれる、淡く儚い物語。 ふたりの距離感における描写が絶妙で、どちらの心情にも思わず共感してしまう甘酸っぱい物語でした。ずっとこの日々が続けばいいのに……でもいつかその日は来てしまうんですよね。その哀しさ、儚さ、寂しさに胸が苦しくなりました。素敵な作品をありがとうございます。
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