二瀬幸三郎

これは少女の波乱万丈SF物語……
二瀬幸三郎です。 拝読いたしました。 決して遠くない未来…… 「純然たる日本人」が一家族のみとなり、保護対象として扱われる中、主人公である先住民族最後の少女となったひみこが、「知らない世界となってしまった未来社会」へと連れ出され、翻弄されながらも健気に強く生きる物語…… 印象としては、「世間を知らない田舎娘が大富豪に見初められて(騙されて?)強引に都会デビュー」と云った感がありましたが、本作をSFとしているのは、少子化により、もしかしたらあり得るかもしれない「日本人絶滅の危機」、一部制限のかかる食糧問題とそれを起点とした倫理観の変化…… そして情報デバイス〈ウィシャス〉の存在…… 脳にチップを埋め込み、脳内イメージの共有化による利便性と、同時に描かれた危険性…… これもまた、未来社会にありうるかもしれない一つの姿…… しかし、本作はそれを中心に添えつつも、物語の中核はあくまで人間ドラマ…… 「最後の日本人少女」ひみこ…… 悪役でもあり、同時にもう一人の主人公でもある大富豪アレックス…… 大局的な両者を取り巻く人々…… それら様々な人物の状況、行動、心境が交錯し、やがて世間……世界をも動かしていきます…… 一般的なSF的な派手さは少ないかと思われますが、人間模様とSFガジェットがきちんと両輪として物語を前進させ、完結に導いた良作でありました♪ 素晴らしい物語をありがとうございます♪
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二瀬さん、コメントに引き続き、素晴らしい感想をありがとうございます。 サーマルカメラの話と同様、ドキドキしております。 最後の日本人の話を書きたいというのが発端で、未来の日本はどうなるか考えてみました。 アレックスは当初、ここまでの悪役ではなかったのですが、暴走してくれました(;^ω^) SFとしてどうかな?と思いましたが、こんな感想をいただけて本当に嬉しく思います。
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