リミル

▶ちょっと早めのクリスマスSS🎄  もうすぐ斗和が幼稚園へ入園するので、千歳とレグルシュは準備に追われていた。園から指定されたものを買い込むため、週末も大忙しだ。 「肌着と靴下はこれでいいよね」 「大体は揃ったな」  園から配られた持ち物リストを二人で確認していると、千歳に抱かれた斗和が売り場のセーターを掴んでいた。 「斗和。それは買わないの」 「むぅ」  斗和の興味が注がれたのは、サンタとトナカイの絵が入った、大人が着るにはちょっと恥ずかしい派手なセーターだった。  売り場を離れようとすると、斗和の顔はみるみるうちに皺くちゃになる。泣き出す前に、レグルシュがすぐに声をかける。 「斗和はこれがほしいのか?」 「だっ!」  息子の機嫌を取ろうとするレグルシュに、千歳は声を潜めて言った。 「斗和のサイズがあればいいんだけど」 「俺が聞いてくる」  店員に聞いてみたものの、子供用はそもそもないらしい。 「子供はこういうのが好きなのか。俺は趣味じゃないしこういうのはちょっとな。千歳は?」 「……僕も遠慮します」  いわゆるださセーターというものをあえて着るというのが、海外での流行りらしい。二人が買わないと分かると、斗和はわんわんと泣き始める。違うお店でクリスマスのオーナメントを見ようと、気を逸らそうとしても、斗和には効かなかった。 「……レグたんの」 「ん?」 「レグたんの、くりすましゅ、あげうの」 「俺に? クリスマス……?」 「斗和が着るんじゃないの?」  二人は息子が必死になって紡ぐ言葉を、顔を近付けて聞こうとする。 「斗和は、パパにクリスマスプレゼントをあげたいの?」 「んっ!」  斗和は全力で頷き、レグルシュをキラキラ輝く目で見つめる。まさかの息子からの不意打ちに、レグルシュは面食らっている。そしてすぐに、今年一番に幸せそうな笑顔を浮かべた。 「まずい……嬉しすぎて泣きそうだ」 「泣かなくったって。じゃあ、ちょっと早いけど、斗和からのクリスマスプレゼントだね」  大好きな彼のために、千歳は毎年どんなものをあげようかと何日も悩むのに。直感でレグルシュをこんなにも喜ばせる斗和が羨ましい。  レグルシュが斗和にたくさんお礼と愛の言葉を捧げる間、千歳はそれをレジへと持っていく。クリスマス仕様の赤いラッピングを、斗和とともに愛する番へと差し出した。 fin.
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読み手にクリスマスプレゼントを ありがとうございます( *´艸`) 🎄🎁
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お読みいただきありがとうございます♥ ださセーターを着たレグルシュが、きっとよりいっそう家族サービスをしてくれることでしょう……笑
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最高〜❤️
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ありがとうございます❣️ お読みいただき嬉しいです!! 千歳似な斗和に、レグルシュはメロメロなようです……笑
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SSのX'mas Presentありがとうございます(uωu*)💕 レグも千歳も斗和もみんな大好きです( *´艸) 斗和の兄弟はいつになるのかなぁ?(´-`) 増えたらユキも喜びそう(*´ω`*)
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こちらこそご感想ありがとうございます♥ 大好きと言っていただけてすごく嬉しいです!! 兄弟ができたら、ユキのお兄ちゃんぶりが加速してますますレグの嫉妬を買いそうですね……!

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