モスコビウム

一言で表すなら鬼才
 鬼才なんて言い過ぎだと思う人もいるでしょうが、私はなんと言われようと貫きます。  キャラクターの立ち位置、その魅せ方がはっきりしていて、生き生きしている。といっても明るく元気というより、本当に存在しているようで、よくも悪くも生々しい。それが余計にストーリーを際立たせている。  伏線の入れ方も非常に丁寧で、物語が進むに連れそれが徐々にわかっていくのに、むしろ謎が深まるという演出込みで上手い。  衝撃的なストーリー、こまやかな描写などもさることながら、私が一番感嘆したのは、なんといってもキャラクターの在り方。設定からどこか普通の世界とは相容れない雰囲気がありながら、どこまでも人間らしくて惹き込まれてしまう。キャラがキャラでおわらず、世界を構成する要素のひとつとしても存在している。私の文章力ではうまく表せないのですが、とにかく、どのキャラクターも圧倒的に人間くさいんです。悲劇も喜劇も、場面のどれもが私達と同じ「人間」でありながら隔絶された「キャラクター」によって進んでいく。そんな独特な世界観に圧倒されました。  語彙力が足りなくて申し訳ないです。
1件

この投稿に対するコメントはありません