西 東

願いは尽きないけれど。
何時も通りの光景から感じ取る些細な違和感が、ラストで切なさに変わりますね。 突拍子もない会話と昨日と変わらない態度故に、何度も浮かんで来る不満に苛まされる心の在り方は、思春期の多感さを繊細に現していると思います。 それだけに「空」の語るタイムリープが胡散臭さのあるものから、これは本当だと信じていく様子が自然で内心に有った不満が消えて行くのにも頷けました。 タイムリープから抜け出す条件を知ってから再び始まる光景には、今度は別の違和感を読者として受け取るのですが、そこからの繰り返しに思えた新しい日常と事実が切ないです。 痛ましさを含んでいるだけに、気付けなかった事にも、残された台詞にも人の願いは尽きないものだなと思ってしまいます。 読後感に爽やかさがあるから救われますが、タイトルにある「タイムリープ」の意味を読み終えてからも考えますね。
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レビューありがとうございます。 読み終わってから初めに戻ると悲しくなるような話にしたくて。 前にもこんな感じのストーリーを書いた覚えがありますが、また違う感じですかね。 SFはあまり得意じゃないので、なんかふわっとした物語にしたいなと思って夢を使いました。 こんなんでいいのかな、とも思うし、こんなんでもいいか、とも思って。 また次もなんか考えて書きたいかなと思います。 今年も読んでもらえるとありがたいです。よろしくお願いしますm(_ _)m
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喰ウ寝ルさんへ 今晩は、コメント有り難うございます。 最後ですべての事実が明らかにされると、それまで丁寧に書かれていた前半と言うか、起承転結の転までの描写が効いて来ますね。 読者としては「タイムリープもの=SF」だと思わされていた部分も上手く効いて、やられたなとも思います。笑 こちらこそ本年もよろしくお願いいたします。 m(_ _)m
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