全員、ピュアなんだよなあ。
高二。ちょっとだけズレた感覚の持ち主の主人公・陽菜が、様々な人物の「思い出」に触れ成長していく様を、感情を擽るような筆の圧力で描いた青春ストーリーです。 いくつか登場するエピソードも、陽菜の居場所となっていく小説家の叔母の元とバイト先 『思い出整理アドバイザリーサービス・クリア』の存在を真ん中に据えていて、そこで陽菜を支える大人三人との関係性が、すごく温かさがあるので、物凄く感情移入がしやすかったです。まあ私がドンピシャの年代に近い、というのもあるかもしれませんが。 同時に、その経験が「家庭」と「学校の友人関係」にもいい影響を与えている事も伝わり、陽菜本人の成長と変わらない芯の部分の対比がとても魅力的でした。 登場人物が全員魅力的。全員変人、全員ピュア。まさにそれ。それがこの物語の良さの一端だと思います。ちょっとだけ非現実的でもしかありそうな環境と出来事は、読んでいる私をワクワクさせました。 じっくり読み進めていましたが、読み終わるのが惜しいと思えるような気持ちで、確実にこの物語の世界にハマってしまっています。 とっても面白かったです! メインキャラ全員に幸多からんことを。

この投稿に対するコメントはありません