屋久堂義尊

https://estar.jp/novels/26047125『黒田蓮志と太陽の杖』更新しました。学院生活の初日を描いたお話になります。  蓮志は普通の世界を生きて来ました。この物語の言葉を使えば娑婆世間の人間です。その人物像には私の友人の姿が幾つか反映されています。  私は一応或る宗教を信仰しています。その為の学校にも進んでいます。そこで得た友人の中に、それまでその宗教に関りが無かったのですが跡を継がねばならないという理由で已む無く学校に来たという方がおりました。その方は本当に宗門としては素人で、何も知らない所からスタートしていました。でも周りは皆何かしらの知識が有る人ばかり。その中で入学する際にかなり葛藤が有ったと聞きます。  蓮志にはそういう要素を持たせたかったです。蓮志にはそのような不安を抱く繊細さを含ませたいと考えています。  ただ、その友人にしろ蓮志にしろ、学ぶ際のゴールは有ると考えています。友人は親の跡を継ぐ事、蓮志は母を救う事。そういう不安も有りつつ目指すべき先が有る存在は強いと思います。その強さを蓮志にも持たせたいのです。  私は蓮志のような強さは持っていなかった。若しもそれが有れば、もう少し卒業後の姿が変わったかもしれません。蓮志は私の過去の憧れでも有ります。  まあ私も病気になる前はちゃんと一本の筋が有りました。それを病気が故に途中で諦めなければならなくなってしまいます。その挫折は私の中で一種のトラウマになっています。人生って難しいね。  蓮志の物語はまだまだ序盤です。次はいよいよ学院での普段の生活を描こうと思っております。お付き合い頂けると嬉しいです。宜しくお願い申し上げます。
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