菜々キキ

美しい文体、せつなさのつまったシリーズ
 エブリスタを始めてよかったと思うことの一つに、「みずぎわ」シリーズを読めたことがある。そのくらい、すっかりこのシリーズにはまってしまった。  まず、作者の遊木千周さんの個性ともいえる文体の美しさがある。遊木さんは美しい日本語をたくさん知っていて、それを駆使している。その表現力にしばしば、はっとさせられる。  その、はっとする1行から数行とは、登場人物の心が大きく揺れる瞬間だ。だから、はらはらするし、せつなさでいっぱいになる。頁をめくらないではいられない……  こうして、シリーズ6作品を次へ次へと読みたくなる。  それから、「みずぎわ」シリーズを読み、人との出会いや人の縁について想いを馳せることになった。  改めて、誰にもドラマが、物語があり、それらの中では主役であるということを感じた。  6作品全体を俯瞰してみてみると、つながってくる人間模様がとてもおもしろい。作者はよくもまあ、これだけのドラマを書き続け完成させたなと、ひしひしと感じるのである。  もしかして、7作目があるのでは? と想像するのも楽しい。  そして、ここからは私の勝手な空想なのだが…  私は短歌を詠むのだが、もし遊木さんが短歌を詠んだら、きっといい短歌になる! 読んでみたい。などと思ってしまう。もうそれくらい、遊木さんの文体、言葉選び、表現力にメロメロなのである。  話を「みずぎわ」シリーズに戻そう。  ファンが多いので、私がわざわざ言う必要はないのかもしれませんが、皆さんにおすすめのシリーズです。  ぜひ、美しい文体に酔い、「みずぎわ」シリーズの世界観を味わってみてください。        
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菜々キキさま、この度はお忙しい中、 拙作シリーズへ身に余るほどの レビューをお寄せいただきありがとうございます(*´ω`*) 今回、いただいた感想を一言一句噛みしめるように拝読しながら、 このシリーズを書き始めた当初、 彼らの物語が誰かの心にほんの少しでも残るといいなあ……、 そんなふうに思いながら筆を進めていた 当時の自分を改めて思い出したりしておりました。 初心忘るべからず。 もしかしたら今の私にいちばん必要なことかも知れません。 そう気づかせてくださった菜々キキさんに拙作をお読みいただけて、 私の方こそエブリスタで書き続けてきて本当によかったです。 いま一度、心より厚く御礼申し上げます&
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