能ねむ

音のない世界で
活字で読んでいても、勝手に脳内で映像化しながら読む癖があるのですが、こちらの作品は何となく物憂げなセピアカラーの画面を想像しながら読んでいました。あと単純にこのテイストのSFもの好みなので嬉しいです。 "騒がしさ"を望んで、音に満たされた世界を求める主人公、しかし皮肉なことに世の中は"静寂に満たされた世界"になっていってしまう。 その先の世界はきっと、無しかない世界なのかも…と想像するとゾッとしますが 物語が持つ静けさが不思議な心地よさを感じさせる、何とも魅力的な作品でした。
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ご覧いただきありがとうございます。 SF作品はここではあまり人気がないようなので、同じSF好きとしてはそう言っていただけると、とても嬉しいです。 先の読める展開かと承知してはおりますが、主人公が求めるものとは相反し進んで行く世の虚しさも、セピア色の世界の中で感じとっていただけていたら幸いです。 長尺のものよりも出来る限りシンプルに削ぎ落とした話を書く方が好みなので、掌編短編ばかりにはなりますが、また機会がありましたら他のSFもご覧いただけますとありがたいです。 ご丁寧な感想をいただき、誠にありがとうございました。
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