watergoods

友情、とはいったい何なのか。
拝読いたしました。 流れるようにテンポの良い文章であっという間に読み終わってしまいました。 「女の友情は生ハムより薄い」というタイトルも秀逸ですが、まさにタイトル通りというか、ある種それ以上の作品でした。 この二人の間に友情はあったんですかね。友達だったはずが時を経て他人となり、挙句の果てにはいがみ合って、敵対視するようになってしまう。 金によって引き裂かれた二人を有刺鉄線で隔てると表現されていましたが、的を射た素晴らしい表現だなと感じました。 互いが互いに、自分のコンプレックスを投影した果てにこうなってしまったのかもしれません。 相手の良いところを見つめ、それを認める。そして同じように自分の良いところ見つめ、認める。もし良子と百合子が互いにそうできていたら、二人には違った未来があったのかもしれません。 そんなことを考えずにはいられなくなるような、物悲しさの残る最後でした。
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